心穏やかに生きていきたい。

60代後半、なぁ〜んにも無い日々の中にささやかな何かを見つけて綴って行きます。

お墓のその後

以前お墓の事を書きました。


あれから事態に変化が有りました。


義母が亡くなって既に5年になります。


義母が亡くなる前半年程は、立つことがやっとという状態でした。

元々義母は夫の弟(独身)と暮らしていました。


そんな状態の義母を介護する為、義兄は実家に泊まり込み

土日に自分の家に帰る、という生活をしました。


母親は自分たちで看る、と施設に入れる考えは最初から無かったし、

兄嫁にも一切世話はさせませんでした。


弟と交代で食事を作り、下の世話から入浴、病院で教えて貰ったリハビリを一緒にする。

そんな介護を二人でしていました。

それには私も、頭が下がりました。


その間、一度夫と実家に帰った事がありましたが、

夫は、義母をお風呂に入れて体を洗っている義兄をただ見ているだけで

何一つ出来ませんでしたし、手伝おうか、とも言いませんでした。


そんな義母が亡くなって5年、

今だに、朝になると義母の部屋から義母の遺影と遺骨の入った箱を

リビングに持って来て、テーブルの上に置きお茶をあげ、

夜になると、義母の部屋に戻すという生活をしているようです。


父親との離婚後、大変な思いをして自分たち三人の息子を大学に行かせてくれた。

苦労をかけたという思いが、70歳を過ぎた息子達の中に今だに強くあるのでしょう。

叔母(義母の妹)が「あの親子の関係は特別だ」と言っていました。



義兄は、自分が死んだら、義母の遺骨と一緒に散骨して貰うつもりでいたようです。

だから、お墓は作らないと言っていたんです。


ところが、我が夫がお墓を作ると言い始め、

終いには「お袋の骨を砕いてすり潰すんか!そんな事できるか?!」と

言い出したようです。(それを聞いて私はちょっと引いてしまいました)


何もしなかった夫が言える事か、とも思いましたが、

そんな事を言われたら義兄も、散骨ができる訳ないですよね。


それで、義兄家族、夫、義弟が入るお墓を作る、という話になりそうです。

(私は、子供達がお参りにも行けない様な所のお墓には入りません、と宣言してます。)


ただ問題は本家の山に作るお墓に、離婚して苗字の違う義母が入る事を

本家が許すかどうかですね。(なんせ田舎のことです。いろいろと煩いようです。)


私は父をこちらに呼び寄せる時、母と兄の入っていたお墓もこちらに移しました。

ひどい話ですが、それまで父も私も一度位しかお墓参りに行ってませんでした。

 (遠くて車の無い父には出かけるのが大変でした)

でも、こちらに移してからは、私も娘達も何度もお参りに行ってます。

父や母に「元気にしてる?(って変だけど)いい天気だねぇ。ここは眺めが良くて気持ちがいいね。」と

しょうもない事を話しかけています。


守る人も、お参りに来る人も居ず、苔むし朽ち果てて行くお墓。

それでも、そこに作るという。

お墓とは、残された家族が故人を偲ぶ為に有るのではないかと、私は思うのですが。

夫にとって、そこが本当に安寧の地なんでしょうか。



最後までお読み頂きありがとうございました。


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