彼女を思うと、胸が痛みます。

田舎に高校時代からの友人がいます。

私の父がまだ田舎にいた頃は

帰省の度に会ってました。

でも、父をこちらに呼び寄せてからは

一度も会えず、電話やメールだけでした。

そんな彼女から、電話がありました。

彼女はこの20年、

ご主人は1階、彼女は2階で生活する

家庭内別居状態でした。

「離婚したら生活できないから、家政婦と割り切っている」と

言っていました。

でも、この3年ご主人が定年退職して毎日家に居るようになると、

彼女は、家にいる事が耐えられなくなりました。

たまたま知り合いが所有するアパートを、安く借りられたので、

月に2、3度息抜きに行くようになりました。

やがて寝具を持ち込み泊まるようになり、

その時は、いつもは1泊か2泊しかしないのに3泊したそうです。

信じられない事に、その間にご主人が家で亡くなっていたというのです。

彼女が帰った時には、家の前にパトカーが停まっていて

玄関が開かないので窓ガラスが割られ、大変な事になっていたそうです。

それから、現場検証、事情聴取、検死と

彼女は自分の身に起きた事が、信じられなかった、と言ってました。

「いなくなってくれたらって、何度も思ったけど

こんな居なくなりかたするなんて、辛すぎる」と泣いてました。

死因は胸部大動脈瘤破裂で、すぐに病院に運んでも

たぶん助からなかったでしょうと、警察で言われたそうです。

でも、彼女は2日間もそのままだった事で

自分を責めていました。

たぶん周りからも責められたんでしょう

「今は葬儀も済んで、ちょっと落ち着いた。

　正直悲しいという気持ちは無いけど、家に居るのが辛い」と言います。

元気出して、自分を責めないで、としか

かける言葉が、ありませんでした。

よりによって、どうしてそんな時に・・・・

彼女がかわいそうです。

最後までお読み頂きありがとうございました。