心穏やかに生きていきたい。

60代後半、なぁ〜んにも無い日々の中にささやかな何かを見つけて綴って行きます。

家の灯り

暗くなって家路につく時、家々に灯る明かりに

そこには幸せな家族がいると思う。


10代の頃からそうだった。


窓から眺める家々の明かりを見ても

そこに幸せな家族がいる様に思った。



家々の明かりの下全てに

暖かな団らんが有り、幸せな家族が居るはずは無いのに、

何故か、自分より幸せな家族がそこにいる様に思えた。


決して自分が不幸だった訳ではなく、

きっと満たされて無かったんだと思う。


そして自分が夫と子供3人と、テーブルを囲むようになった時、

それが当たり前の毎日の繰り返しで、ただ、ただ時間に追われ、慌ただしく済ませていたし、

早く5人分の食事の用意から、開放されたいと思っていた。


今、夫と2人だけの、会話の無い、静かな食卓。


今となっては、やり直す事の出来ない家族の団らん。


こう思うと、失われた時が悔やまれる。


永遠に続くように思えた事が、振り返ってみるとほんの少しの時間だった。


その時間を、もっと大切にすれば良かった。


娘が食事の支度が苦痛だと言った。


そうだと思う。

毎日フルに働き、夜勤まである。


しんどかったら、たまにはお総菜やお弁当を買って来てもいいと思うよ。

みんなで楽しく食べる事が大切だよ、と伝えた。


上の孫も今度中学生、塾だ、クラブだと家族そろってご飯を食べる事も減って来るだろう。

大変だろうけど、“ 今 ”を大切にして欲しい。


そんな事を思い、夕暮れ窓から見える家の明かりに

何とも言えない寂しさを感じた。


最後までお読み頂きありがとうございました。


心穏やかに生きていきたい。 - にほんブログ村