前に進めない彼女
この2日程田舎に帰った時の事を書いてます。
今日は3日目の夜に高校の同級生に会った時の事を書きます。
彼女は2年前に、思いもかけない状況でご主人を亡くしました。
元々夫婦仲が悪く、家庭内別居状態でした。
そんな毎日の中、彼女は健康に自信が無かったので
先に逝くのは自分の方だろうと思っていたそうです。
だから家の事には全くタッチしていませんでした。
ところがご主人は、彼女が家を3日程留守にした間に
胸部大動脈瘤破裂で一人で亡くなってしまったんです。
彼女には、ご主人の部屋に溢れんばかりに溜まっていた不要品の山と
そして雨漏り、ベコベコへこむ老朽化した床、カビだらけの押入れと、
修繕しなければ、今後も住み続けるのが難しい家が残されました。
そこで彼女は、私が持っているマンションを売って欲しいと言って来ました。
私は彼女に買って貰うと、今後もそのマンションに行けると思い
彼女が出せる金額で売却を承諾しました。
ところが、彼女の息子さんが反対したため、この話は無くなりました。
そして先日5年ぶりに会った彼女は、
一気に歳を取ったように見えました。(彼女が見た私もそうだったでしょうね(-_-;))
家の修繕に500万以上かかりそう、
旦那の残した不要品の山を見ていると
怒りが湧いて来て何も手を付けられない。
あの時マンションを買って、
必要な物だけ持って引っ越しして、
あの家をぶっ潰してしまえば
きれいさっぱりと過去ともお別れできて
新しい生活ができてたかも、と
出てくる話は愚痴ばかり(´ . .̫ . `)
この2年間、彼女は全然前に進めていないようでした。
それが、ご主人を亡くした悲しみや
金銭的な心配からではなく、
古い家や不要品の山に押し潰され
これから先に、光を見出す気力を持てないからだと思うと
なんとも言えない気持ちになりました。
この先、帰って来るかどうかも分からない息子さんに遠慮して選んだ道に
後悔してため息ばかりつく彼女。
私自身、こんな時どんな道を選ぶだろう。
本当に自分が望む道を選べるだろうか。
老いては子に従え・・・なの? それでいいのか?